銀行には「戦術」ではなく「戦略」を伝える
銀行から融資を引き出すには、経営方針をきちんと伝えることが重要です。
ただし、銀行に伝える内容の「レベル感」には注意が必要です。
私が見たある会社の事業計画書には「売上回復のためにホームページをリニューアルする」
という内容が詳しく書いてありました。
売上対策としてホームページが重要であることは事実でしょう。
しかし、銀行の評価をあげたいなら、もう少し内容を工夫する必要があります。
なぜなら、ホームページについての銀行員の感想は「へー、そうなの」だからです。
事情がよくわからない銀行員の目線では、”ただそれだけのこと”なのです。
じゃあホームページことをもっと詳しく書けばいいか、というとそうではありません。
それよりも、ホームページの上にある「戦略レベル」をきちんと伝えることが大事です。
戦略レベルとは、要するに基本方針のこと。
たとえばホームページなら、「商品企画力を活かし、オリジナル商品を軸に事業拡大を図る」という基本方針があって、その下にホームページという対策があるはずです。
ホームページは、戦略を実行するための手段(戦術)です。
銀行の内部では、
「この会社には商品企画力がある。だから前向きに対応したい。」という議論は行われても、「この会社はホームページをリニューアルする。だから対応したい。」という議論は行われません。
担当者が会社のどこに興味をもつかは分かりませんが、銀行全体としては、間違いなくこんな感じのレベル感があるのです。
つまり、「強み」と「強みに基づく基本方針」を伝えることが一番大事ということです。