銀行とのトラブルには「お詫び状」を提出する
銀行とトラブルになった時、銀行に「お詫び状」を提出すると、一定の効果があるということをご存知ですか?
例えば、銀行から借りた短期のつなぎ資金を予定通りに返済できなくなったとします。
つなぎ資金というのは、売上などの入金予定が確定していて、その入金と同時に返済することを銀行に約束して借りたおカネ。
これが返せないということは、返済に回すべきおカネを何かに使い込んだということになりますから、銀行員は怒ります。
「リスケは絶対に認めない!何が何でも返せ!」と迫ってきます。
こちらとしては、事情を説明して謝罪するしかありません。
その際、借入から現在に至るまでの経緯と謝罪の言葉を書いた「お詫び状」を提出します。
お詫び状を提出しても、銀行員は「そんなものは受け取れない」「そんなことよりも返済しろ」と言ってくるでしょう。
この場面では、「もう一度、考えてみます」と言って、いったん引き下がります。
後日、「いろいろと努力したのですが、無理でした」と頭を下げると多くの場合は、「まあ、しょうがないかな」というムードになり、銀行の方が妥協し始めます。
銀行を説得するには、社長が「反省した」「努力した」ということを分かってもらうプロセス(時間)が必要なのです。
だから、銀行員が怒って、厳しいことを言ってきても、動揺しないことが大事です。
返済が困難になったケースでは、本来なら返せるはずだったということをお詫び状の中ではっきりさせることが大事です。
例えば、「ご返済できるはずでしたが、××××で資金繰りが悪化し」と書くと、銀行の担当者の手落ちではないということになり、話が通りやすくなります。
担当者の顔を立てるということは、銀行交渉を成功させるひとつのポイントです。