信用保証協会の保証割合見直しについて
現在、保証協会付き融資は、信用保証協会が貸付金の80%を保証して、銀行が20%のリスクを負担する形がメインになっています。
要するに、貸出が焦げ付いたら80%は保証協会が肩代わりして、銀行は20%だけ損する仕組みです。
保証割合が高いとそれだけ財政負担が増す恐れがあります。
また、金融機関が保証協会に貸出リスクを丸投げし、事業性評価が進捗しない。
このため、昨年から中小企業企業庁では「企業の信用力や成長ステージ応じて保証割合を50~80%の間で細分化」などの案が審議されていました。
これが決まると中小企業の資金調達は相当大変になるなあと心配していましたが、10月14日付のニッキンによると保証協会の保証割合を一律80%に据え置くことに決まったようです。
ただし、代替案としして 「保証審査の際にプロパー融資の推移と中長期的な支援方針を確認する」 「業績低迷時にもプロパー融資をゼロにしない取り決めを行う」 などの案が出ているとのこと。
いずれにしても、今後はあまり保証協会に頼れなくなるということです。
方向性としてはもっともなことだと思います。
以前、金融機関の担当者から次のようなことを言われたことがあります。
「あなたの会社は100%保証の借入(2009年頃の緊急保証制度の借入)をリスケしている」
「いまの制度で、これを借り換えたら80%保証になってしまう」
「だから借換え融資には応じられない(=リスケから抜け出せない)」
会社としては、業績が悪い時でも保証協会なしで借りれるようにしておきたいですね。
そのためには、日頃から複数の金融機関と仲良くしておくことが大事です。