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繰り上げ返済は、どの銀行、どの借入口から先に返せばいいか?

こんにちは。中小企業のお助けマン、中小企業診断士の安田です。

今日のテーマは銀行への繰り上げ返済をどう行うかです。

以下は、とある2代目社長からのご相談です。

社長「お金もたまってきたので、銀行の借金を返そうと思うんだけど、どう思います?」

安田「御社の場合、借金と同じくらいの現金を持っていますから、ここで繰り上げ返済しておいてもいいかもしれませんね。」

社長「借入が2番目に多いY銀行は、中小企業に冷たいと評判なんで返しちゃって、X銀行にまとめようと思うのですが・・・」

安田「いやいや、あまりそういう風に決めつけない方がいいですよ。銀行の態度はその時の情勢でころころ変わりますから。」

社長「そうですかね。Y銀行、なんか態度がムカつくんですよね。(笑)」

安田「気持ちは分かりますが、複数取引になっているのを1行にするのはもったいないですよ。」

社長「1行取引はどうしてダメなんですか?」

安田「その銀行の意向だけで融資や返済のことが全部決まっちゃうからです。なんだかんだいって、サブバンクはキープしておいた方がいいですよ。」

社長「いまは大丈夫でも先々のことを考えると・・・というわけですか。」

安田「その通りです。ここは借入残の少ない下位行から先に返して、サブバンクのY銀行はできるだけ維持するという方針でいかがでしょう?」
 
<解説>

後継社長は「どの銀行と付き合ったらいいか」ということに関心を持つ方が多いのですが、私はもっと冷めた目で見た方がいいと思います。

あれこれ考えて銀行を選んだところで、期待したほどのものは得られませんから。

さて、実際に繰り上げ返済を行う際には、どの借入を優先して返すかということについて、もう少し細かい点をチェックする必要があります。

通常は、次のような点を考慮して返し方を決めます。

(1)金利の高い借入
   金利の高い借入口を優先して返済します。
   中途解約金のかかる借入を返済してはいけません。
   利息を減らすことが繰上げ返済の目的なのに、
   解約金を払うのは馬鹿げています。

(2)担保のついている借入
   返済すると担保を外してもらえる借入があるなら
   優先して返すようにします。

(3)返済額が大きい借入
   毎月の返済額が大きい借入(=借入期間が短い借入)を優先して
   返すと返済が軽くなります。

(4)下位行の借入
   残高の少ない下位行の借入を優先して返します。

(5)保証協会付の借入
   保証協会付き融資を返済して保証枠を残しておくとイザという時に
   安心です。保証料のムダも節約できます。

銀行に繰上げ返済を相談すると「他行の借入を肩代わる」と言ってきます。

会社によっては、いろいろな銀行が肩代わりを提案してくる「肩代わり合戦」が始まることもあります。

社長としては、付き合いやすい銀行に借入をまとめたくなるわけですが、複数行を1行にするのはやはりリスクが高いです。

下位行を返して、サブバンク的な銀行は維持するのが基本です。

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週末はセミナーの準備に追われていました。

毎年やっているキャッシュフロー経営のセミナーですが、より分かりやすくなるようレジュメを作り直しました。

セミナーはいかに受講生と同じ目線に立てるかが勝負ですね。

それで、使う言葉も変わってきますから。

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