資金繰りは「借金の多さ」で決まる
当事務所はホームページを公開しているため、よくお問い合わせの電話をいただきます。
大半は、資金繰りやリスケの相談で、「とりあえず電話で話を聞きたい」という方も多くいらっしゃいます。
適切に電話相談に応じるには、こちらからの質問が重要になります。
安田「失礼ですが、いま、借入はどのくらいありますか?」
社長「えーっと、たしか全部で2億くらいです」
安田「年商に比べると、ちょっと多いですね」
社長「そうなんです。売上が下がってまして・・・」
安田「借金が増えたのは、最近ですか?」
このような質問を5~6分していれば、会社の状況が見えてきます。
私が上記のように借入金額を確認するのは、資金繰りの実態が「借金の多さ」に表れるからです。
借金は”嘘をつかないデータ”です。
仮にPLが黒字でも、過剰な投資を行えば、BSには異常値の借金が計上されます。
黒字だろうと自己資本比率が高かろうと、借金が異常値に達していれば、その会社はどこかがおかしいのであって、現実に資金繰りのリスクを抱えています。
当然、金融機関も「借金の多さ」には注目しています。
資金繰りを健全化したいなら、「借入金月商倍率」と「債務償還年数」をマークすべきです。
そうすれば、次の融資を受けられるかどうかも、ある程度、読めるようになります。